公演までの流れ

オーディション・ワークショップ受講

数ページの台本を持ちながら演技をしてもらいます。多角的な側面から適性を探します。

オーディション合格通知

制作からオーディションの合格通知が入ります。大体一週間程の審査が入ります。

稽古※01・スケジュールの発表・確認

思春期公演の本番に至るまでのスケジュールが発表されます。稽古期間はおよそひと月半程の期間の中で週に四日行われます。また、本番劇場入り期間の直前二週間※02は昼夜毎日(中休み有り)集中して行われます。

※01 稽古
日々役者が行う舞台練習のこと。公演稽古は公演を行うための練習。定例稽古はあらゆる舞台演技を想定して行う反復練習となります。

※02 直前期間
劇場入りとなる小屋入り日の前二週間の期間。通例は中休みを設け昼夜毎日行われる。

フライヤー※03ヴィジュアル撮影

プロのカメラマンによるメイン広告ヴィジュアルの撮影となります。本作品のパッケージともなる重要なチラシ作成のための撮影です。キャスト全員が参加するわけではなく、選出されたキャストのみが撮影に参加します。撮影はロケ地やスタジオで行います。

※03 フライヤー
広告チラシのこと。紙面上で配布されるものやSNSで公開されるメインヴィジュアルにもなる。公演の印象はもちろん、開催日や手引き、あらすじなども記載される。

顔合わせ・宣材撮影

座組み※04が初めて一堂に会する顔合わせの日は、本番や稽古における諸注意のガイダンスなどが行われます。また、出演者発表をSNSなどで告知するため、一人一人の宣材写真を作成します。プロのカメラマンが本公演のコンセプトに基づいた個人ヴィジュアルを作成します。

台本配布・配役※05審査

オーディションで適性を測り、役者の個性をもとに台本が制作されます。まずはたたき台となる台本が顔合わせ時に配布され、初めの一週間の稽古の間、登場人物に合わせた配役の適性を測定します。また、配役決定のために台本が改編されます。役者に合わせて配役と個性をすり合わせます。

ダブルキャスト※06チーム発表

配役とチーム分けは同時に行われます。大抵は稽古開始から二週間をもって発表されます。同じ役を担う役者と交互に演じ、内から外から自分の役と向き合うことができます。本公演がダブルキャストの形式を取るのは、初心者に対してより効果的な経験を学んでもらうためです。時に俯瞰して自分の役を捉えることは、初めにとても重要なことだからです。

※04 座組み
公演に参加する役者・スタッフ全体のこと。

※05 配役
役者に当てられる役名、またはその選定。

※06 ダブルキャスト
二つのチームが同じ台本を使って演じる公演形式です。大抵は一配役につき二人のキャストが演じます。役者の個性によって同じ役柄が全く違うものに見えてくることでしょう。

通常稽古期間

チーム分け、配役が発表されてからは通常の稽古期間期間が開始されます。舞台の図面※07を確認しながら出はけ※08などを確認しつつ、演技に入ります。両チーム合同で行われますので、同配役の役者は待機中に出はけや立ち位置※09のチェックを参照することができます。セリフを覚えながら台本全体の動きを確認していくことが出来ます。また、舞台監督・美術・衣裳などは役者と相談の上、制作を進めます。担当のスタッフは稽古場に出入りしてプレゼンをし、制作に入ります。

荒通し※10

通常期間の最後の日は大抵通し稽古が行われます。通し稽古とは台本の全ての流れを止めずに行われる稽古のことです。ダブルキャストのため、両チームそれぞれ行われます。

直前期間

最初の通しをきっかけに舞台大道具小道具衣裳などが決定されます。数回の通しを重ねて実験を繰り返し、演技に必要な衣裳、道具の水準を高めます。また、テクニカルスタッフと呼ばれる音響・照明・映像のスタッフもこの頃から稽古に参加し始めます。通し稽古を参考に各セクションが集中して本番を目指すことになります。

※07 舞台図面
舞台セットの平面図のこと。他に前から見た色彩付き立体図であるエレベーション。横から見た断面図や模型による立体図など多岐に亘る。通例は舞台監督が示唆しながら美術が作成する。

※08 出はけ
役者が登場退場(略して登退とも言う)するきっかけや場所。役者が控える観客から見えない部分を袖と呼ぶ。

※09 立ち位置
時として役者が舞台でアクトする場所を決める必要がある。照明の当たりや、演出的に必要な位置などのことを言う。複数の役者の全体の立ち位置の特定をミザンスと呼ぶこともある。

※10 荒通し
台本全体を止めずに行う通し稽古の中で、その最初に行う通し稽古を荒通しと呼ぶことがある。

小屋入り※11期間・仕込み※12・場当たり※13

小屋入り期間の初めは美術・照明・音響・映像を中心とした仕込み日となります。また役者も美術の設営などのレクチャーを受けながら参加します。舞台設営に携わりながら装置の説明、明かりの当たり位置などを確認します。また、音響・照明のきっかけ※14を確認しながら本番へのリハーサルを行います。

ゲネプロ

本番同然に役者・スタッフ全てが取り組む通しのリハーサルをゲネプロと呼びます。通例は無観客で行い、本番を公開するための最終確認の機会となります。

本番

観客が来場された上で行われる公演です。稽古で培った全ての力を出し切る時です。最終日の公演を千秋楽と呼び、締めくくりの公演は役者・スタッフにとっても観客にとっても特別な思いで行われます。

バラシ

千秋楽が終わった後は、劇場から舞台セットなどを撤収しなければなりません。仲間と培った演技の場は、最後に素に戻ることによって心に残るのです。舞台公演は閃光の輝きです。消えゆくからこそ光るのです。

※11 小屋入り
劇場入りする期間のこと。

※12 仕込み
舞台監督が指揮する、舞台セット・照明・音響設備などの設営のこと。

※13 場当たり
舞台監督が指揮する、本番を迎えるためのリハーサルのこと。

※14 きっかけ
音響・照明・映像などが切り替わるタイミングのこと。

打ち上げ

通例はバラシの翌日に行われます。約二ヶ月間の活動を祝してのパーティとなります。

精算会

チケットバックなどのギャランティーが配布される日となります。通例は会場に集まって行いますが、金銭のやり取りはプライバシーに配慮して個別で行われます。この精算会をもって公演の締め括りとされます。

定例稽古※01

希望者は劇団員が週に一度行っている基礎稽古に参加することができます。基礎稽古では舞台での基本的な立ち方や発声、技術を反復して行います。現劇団員の多くがこの定例稽古に参加しておりました。

※01 稽古
日々役者が行う舞台練習のこと。公演稽古は公演を行うための練習。定例稽古はあらゆる舞台演技を想定して行う反復練習となります。